城下やえがき整形外科

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城下やえがき整形外科

2018年05月19日 骨粗鬆症の豆知識

人の身体には約200個もの骨があります。全身の骨は、それぞれの役割を果たすためにそれぞれの形を持っています。

 

 

骨の役割

  • 身体を支える
  • 脳や内臓を守る
  • 栄養を蓄える
  • 血液の成分をつくる
  • 骨に付着している筋肉の収縮で関節を動かす

骨代謝

骨は健康な状態を維持するために、常に古い骨を壊して新しい骨の作り替えの作業をしています。

《骨粗鬆症》

加齢・運動不足・閉経・偏食などにより、骨の代謝のバランスが悪くなると、骨に穴が空いたり、粗くなります。この状態が骨粗鬆症です。

検査

骨は手足や顔を見るように目で見ることはできません。 そこで、骨粗鬆症の有無や程度を判断するために、脊柱のエックス線撮影・骨密度測定・骨代謝マーカーを含む血液検査をします。結果により、治療薬の必要性や種類を判断します。

(エックス線):胸椎や腰椎の撮影をします。脊椎全体の形や椎間板の状態、圧迫骨折の有無などを確認するためです。
(DEXA法):基準となる骨密度検査です。一般的に腰椎正面と大腿骨近位部を測定しますが、前腕だけを測定する比較的小さな機器もあります。精密検査を要する場合は腰椎や大腿骨での測定をおすすめします。
(骨代謝マーカー):骨代謝の状態を知ることができます。骨粗鬆症の診断には用いられませんが、骨粗鬆症の状態の評価や、将来の骨量減少の予測、治療開始の時期や使用する薬剤の選択、治療効果の判定などに使います。

 

〈治療〉

骨粗鬆症の治療で骨を強く保つことは、身体全体の健康維持につながります。
治療には食事療法・運動療法・薬物療法があります。
(食事療法)
食事から骨の健康に大切な栄養素を積極的にとります。
○カルシウム:骨の主成分
▷乳製品・小魚・大豆製品・海藻など
○タンパク質:骨のタンパクはコラーゲン
▷肉・魚・乳製品・大豆製品など
○ビタミンD:カルシウムの吸収up
▷青魚・干し椎茸・きくらげなど
○ビタミンK:骨に必要なタンパク質をつくる
▷緑黄色野菜・納豆など
○ビタミンB・葉酸:骨のコラーゲンを丈夫にする
▷肉・魚・牛乳・レバー・ 緑黄色野菜など

(運動療法)
運動により骨に負荷をかけて、骨量の維持、骨を強くします。筋肉が鍛えられ転倒予防にもなります。
○背筋運動:背筋は多くが脊椎に直接ついて支えます。鍛えると骨が強くなり、椎体骨折が減ります。
○腹筋運動:体幹を支える重要な筋肉。鍛えると腰痛予防にもなります。
○ウォーキング:歩く時は・・・視線は進行方向のやや遠くに、お腹をしめて軽く胸を張って、肩甲骨が動くように腕を大きく振って、歩幅は広めにかかとから着地してつま先を強く蹴り出します。

(薬物療法)
○カルシウム薬
食事で補いきれない場は補充が必要です。
○活性型ビタミンD
カルシウムの吸収を助ける
○ビタミンK
石灰化に必要なタンパク質をつくる
○ビスホスホネート薬
速くなり過ぎた骨の新陳代謝にブレーキをかけ る
○サーム
骨の女性ホルモンに作用し、骨を強くする
○デノスマブ
骨を壊すのを強い力で抑える
○テリパラチド
骨をつくる作業を強力に促す
○カルシトニン薬
骨粗鬆症・椎体骨折からの痛みの改善

by Ns. I