城下やえがき整形外科

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城下やえがき整形外科

2024年05月26日 給食で体調不良、原因特定できず

先月の25日に宮城県内の小中学校で給食の牛乳を飲んだ児童生徒らが体調不良や味の違和感を訴える事案がありました。
保健所による調査では体調不良を起こす原因菌は見つからず、製造会社による官能検査でも異常はなかったとのこと。
様々な検査を行ってもなお、原因究明に至らないことがあることは、病気の診断に通ずるものがあります。

これに関連し興味深い記事を見つけました。

【Jcastニュース】茨城、牛乳の風味の違いで体調不良? 本当にあり得ることなのか(https://www.j-cast.com/2017/06/19300859.html?p=all)

過去にも同様の事案が発生していることや季節によって牛乳の風味が大きく変化することはあまり知られていないのかもしれません。
当院では、食中毒を疑う患者様を診る機会は少ないと思いますが、食中毒についての知見を深めていきたいと思います。

khb東日本放送 仙台市教育委員会が17日から学校給食で牛乳の提供を再開「安心安全な給食提供に理解を」
(https://www.khb-tv.co.jp/news/15264783)

今回の宮城県の事案ですが、5月24日現在、仙台市を含む複数の市町において牛乳提供が再開されています。
牛乳は成長過程にあるお子様が効率よく栄養を摂取できる食品として学校給食に欠かせない存在であることから、製造会社が風味検査のサンプル数を増やすなど、対策の強化を図った上での再開となりました。

ここで前回のコラムと重複しますが、牛乳の効能について少しお話ししたいと思います。
牛乳や乳製品の摂取量を増やすと小児期には骨量の増加に役立ち、中高年期の女性の場合は閉経後の骨量減少を抑えるという検証結果が発表されています。
日本人のカルシウム摂取量は不足しがちといわれますが、どのくらい不足しているのでしょうか。 実は日本人のカルシウム摂取量は、最低限必要な600mg/日にも達していません。カルシウム不足の状態が続くと骨からどんどんカルシウムを取り出すため、骨粗鬆症の原因になります。

確かに牛乳はカルシウム補給の代表的な食品ですが、日本人には牛乳を飲むと下痢をしたりお腹が張ったりする体質の人(乳糖不耐症)が多いと言われています。
この場合、ヨーグルトやチーズ、アイスクリームなどの牛乳以外の乳製品を試してみることです。それもだめなら、小魚や海草、豆腐や納豆、緑黄野菜などのカルシウムをたくさん含む食品をじゅうぶんとるように心がけてみて下さい。

日本では6月1日を「牛乳の日」、6月を「牛乳月間」と定められています。冬を牛舎で過ごした牛たちが野に放たれ躍り上がって喜び、思う存分青草を食むこの時期、
ミルク、これをもたらす命や自然、働く人々に感謝するお祭りやお祝いが世界各地で行われています。牛乳への関心・親しみを高め、健康増進のためにみなさんの日頃の食事に一杯の牛乳、一つの乳製品を取り入れることで、酪農家を応援してみてはいかがでしょうか。